体幹とは、樹木で例えると幹の部分です。幹から枝や葉が生えているのと同様に、私たちのカラダも幹である胴体から腕や脚などが枝分かれしています。体幹とはその胴体のことを指し、走るときに重要となる背中、お腹、お尻などの筋肉、そして骨盤があります。この体幹は走るときに力を発揮するための源となり、トップランナーたちはこの体幹を上手く使い走っています。また、立ったり座ったりなど日常生活のなかでも体幹は使われているのですが、カラダを動かす機会が減ったり、悪い姿勢を長い時間続けてしまったりしていると筋肉の付き方が偏り、体幹を上手く使うことができなくなってしまいます。そうならないように体幹を意識しカラダを動かし、うまく機能していない体幹を呼び起こしてあげましょう。
体幹を使うにはまずカラダのバランスを整えなくてはいけません。そのときにポイントになるのが「丹田」です。丹田とは東洋医学で使われるツボのひとつで、おへその4~5cm下あたりに位置します。この場所は人間のカラダの中心であり、カラダの重心がここにあります。この丹田の位置をブレさせないことが体幹を使う上で大切です。この丹田に力を入れるように意識し、カラダの軸を整えるのです。はじめのうちはなかなかこの丹田を意識することは少し難しいかもしれませんが、コツをつかみさえすれば自然と丹田を意識することができます。丹田を意識できるようになると軸が安定するので、多少押されたりしてもカラダが倒れたりすることなく踏ん張れるようになります。そして丹田を意識できるようになったら走るときに丹田を意識し体幹の筋肉に力を入れカラダ全体を一本の線のようにして姿勢よく走ってみてください。こうすることで地面からの反発力を上手く利用し推進力に繋げることができ、ラクに走ることが可能になります。